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凪のあすから 第二十六話(終)『海の色。大地の色。風の色。 心の色。君の色。 〜Earth color of a calm〜』

世界は好きであふれているというお話。 ラブコメが恋が成就するまでの楽しい気持ちが中心に描かれているとすると、この物語は楽しさにもれなく付いてくる苦しい気持ちを描いてみせた物語でしたね。 事の発端が海神様とおじょしさまの悲恋だったとしても、こ…

凪のあすから 第二十五話『好きは、海と似ている。』

ぬくみ雪の脅威から逃れるため、そしてまなかの「好き」を取り戻すため光たちはもう一度「おふねひき」を始めると、5年前と同じく海が荒れて今度は美海が連れ去られてしまう、というお話。 あって当然なものを意識しないのはよくあることでございまして、で…

凪のあすから 第二十四話『デトリタス』

失われたまなかの「好き」という心を取り戻そうと紡はもう一度「おふねひき」をしようと光たちに提案した、というお話。 「好き」が交錯しておりまして、この辺は岡田女史の一番得意としている部分だとは思うのですが、この方の場合決してハッピーエンド指向…

凪のあすから 第二十三話『この気持ちは誰のもの』

まなかは人を好きになる気持ちをなくしているとうろこ様から聞かされた光と美海。自分たちではどうしていいのか分からなく紡たちに相談するが意見はばらばら。光はまなかの紡を好きという気持ちを刺激すればと考えるが、紡はちさきが好きだと宣言、その場に…

凪のあすから 第二十二話『失くしたもの』

紡に魚面相ができたことからうろこ様が地上にいると確信した光たちは、知りたいことを教えてもらうためにうろこ様を探し始める。そして町の中の小さな社にいるうろこ様と出会って、というお話。 地上の危機が広がっておりましたが、最終局面に至るまでには長…

凪のあすから 第二十一話『水底よりの使い』

まなかが目覚め昔通りの仲間が揃ったが、というお話。 5つのシュークリームに6人の仲間、一人は別の場所でもう一人の仲間と2つのコーヒーゼリーと、昔通りに見えても決して同じではないと云うことが足りなかったお菓子の数で表されておりました。 美海とさゆ…

凪のあすから 第二十話『ねむりひめ』

目覚めぬまなかにやきもきする周囲の人々、というお話。 光にとってはまなかの目覚めはこの時点で最優先事項なのでしょうけど、全ての人が同じ熱意を持っているかというとそんなことはなく。 もちろん無関心というわけではないのですけど、皆が光と同じでは…

凪のあすから 第十九話『まいごの迷子の…』

まなかを「おじょし様の墓場」から救い出した光たちだったが、エナを失ったまなかは目覚めないままだった。ちさきは紡の祖父から海神様とおじょし様の話の続きを聞かされて、というお話。 同年齢の頃でもお互いの「想い」は交錯しておりましたが、年齢に差が…

凪のあすから 第十八話『シオシシオ』

美海の案内でシオシシオに入ることが出来た光と要だったが、変わり果てたシオシシオの様子に動揺する二人。ひとり町を歩く美海は光たちが通っていた学校を見つけ、さらにうろこ様と会ってというお話。 憧れていた場所が思い描いていたものと違って美海は戸惑…

凪のあすから 第十七話『ビョーキなふたり』

要が還ってきて色んな所で「変わらない想い」に悶々としたお話。 変わらない想いが純粋で美しいものであることは否定いたしませんが、同時にその想いは自分自身を縛る枷にもなってしまいまして、どうにも扱いにくい思考回路でございますね。 自分がそういう…

凪のあすから 第十六話『遠い波のささやき』

再び美濱中学校に通うことになった光は征服を作ることになって美海・さゆと一緒に町へ出かけたが、というお話。 光が無理をしているというのはよく分かりますが、その心の中を安易に見せなかったところは好感が持てました。だって本人が歯を食いしばって頑張…

凪のあすから 第十五話『笑顔の守り人』

自分が冬眠していた五年間で変化した世界に戸惑う光と、そんな光に会おうとしないちさきのお話。 自分の中では一日しか経っていないのに現実では皆変わってしまうという経験は誰もしたことのないものでして、まあこれは推測しても光の気持ちにはなれませんね…

凪のあすから 第十四話『約束の日』

あれから5年、地上に残ったちさきは看護学校に通いながら陸の上で暮らしていた、と云うお話。 壊滅的な気象変動は起こらなかったようですが、風景は次第に変わっているようで終末は近づいているのかもしれませんが、では何故光が海から放り出されたかが謎。 …

凪のあすから 第十三話『届かぬゆびさき』

眠りにつくシオシシオの人々、「おふねひき」をする陸の人間たち。そして事態は急変する、というお話。 大惨事でございまして、海神様にまなかは連れて行かれ要は巻き添え、4人は別れ別れになってしまいました。 今回のお話を観ておりますと本当に「冬」がや…

凪のあすから 第十二話『優しくなりたい』

冬眠を目前にした各人の心の整理のお話。 人間の力では如何ともし難い「もの」を前にして達観したかのような人子供が登場いたしませんで好感(笑) どんな事態と直面しても最後まで色んな事を考えるでしょうし足掻いてこそ子供でございましょう。 子供はそうし…

凪のあすから 第十一話『変わりゆくとき』

冬眠が近づき焦燥を募らす光たち。陸の人々もようやく事態の深刻さに気付き「おふねひき」を実行することになったが、というお話。 この作品は「しおししお」とその傍にある陸の町以外ですと美海があかりにあげる贈り物を探しに行った街しか描かれておりませ…

凪のあすから 第十話『ぬくみ雪ふるふる』

うろこ様から海神様の力が弱り世界はぬくみ雪に覆われ凍えて行くと知らされ海の人間は眠りにつくことを決めた、というお話。 海神様が実在する世界でも人々の信仰の力が衰えれば力を失うというのはある意味お約束の展開でございますが、陸の人間は海神様と切…

凪のあすから 第九話『知らないぬくもり』

子供たちだけで「おふねひき」をしようと光たちは陸のクラスメイトと準備に奔走、その頃しおししおではうろこ様から禍事が語られて、というお話。 まないは今の人間関係を壊したくなくて自分の気持を押し殺しているのですが、それを紡に指摘されてキレちゃい…

凪のあすから 第八話『たゆたう想いのさき』

一緒に陸で暮らすことを決意したあかりに上手く気持ちを伝えることができない美海は、気持ちを形にした贈り物を選びに光たちと街まで買い物に行くことになった、というお話。 物を贈るということはその気持ちを形にしている訳でございますが、高価のものだか…

凪のあすから 第七話『おふねひきゆれて』

子供たちだけで作った「おじょしさま」が完成、見事な出来栄えに「おふねひき」をしたくなった子供たちは、今年の「おふねひき」を中止させた海と陸双方の大人たちを説得したのだが、というお話。 異なる立場に所属する人間同士のコミュニケーションの難しさ…

凪のあすから 第六話『巴日のむこう』

まなかたちを避けるようになったちさきと、そのことに心を痛めるまなかのお話。 自分の心を制御できないから子供なのかもしれませんが、むき出しの本心をぶつけ合うことが出来るのも子供の特権なのかもしれません。子供なりの自尊心というものはあっても、ま…

凪のあすから 第五話『あのねウミウシ』

ちさきの想い、あかりの願い、美海のキモチに光の男気、というお話。 人の心は本当に面倒でして、皆幸せを願っているだけなのにうまく行きません。 それはそれぞれの「幸せ」が同じではないからで、自分の幸せを得ようとすると時として誰かと争うことになっ…

凪のあすから 第四話『友達なんだから』

あかりの彼氏が美海の父親であることを知った光だったが、協力して二人の仲を裂こうという美海の提案は卑怯ということで拒否。そんな光が調理実習でクラスメイトと揉め事を起こして、というお話。 間違いは間違いと忠告してくれる友達こそが本物の友達であり…

凪のあすから 第三話『海のいいつたえ』

地上の人間と付き合っていることが知られ村の大人たちから責められるあかりを見て、光はその男に制裁を加えようとするのだが、というお話。 この時代に「身分違いの恋」を作るのは中々難しいところがございまして、…製作者側が本気で踏み込む覚悟があるのな…

凪のあすから 第二話『ひやっこい薄膜』

小さなわだかまりを抱えつつ学校で作る「おじょしさま」を作ることになる海っ子と紡。接近するまなかと紡を見て光の心は千々に乱れる。そんな時光の姉あかりが地上の男と付き合っていることが発覚して、というお話。 まだ序盤ではございますが、現状でもこの…

凪のあすから 第一話『海と大地のまんなかに』

P.A.WORKSの新作、…お仕事頑張ってるなぁ。 海の中で生活していた人類がある時を境に陸と海に分かれて暮らしている世界。そこで幼馴染で好きな女の子が陸の男の子を好きになって行く過程を見せつけられる物語、かな?(笑) こういう物語ですと岡田女史の筆は…

惡の花 第13回(終)

仲村の部屋に入った高男はそこで彼女の書いたノートを読んで、というお話。 俺たちの戦いはこれからだっ! …変形ですけどね(笑) で、何と戦うのかと云えば澱んで死んでしまったように見える世間と、その事に何の疑問も抱くことなく生きている人間たちと、な…

惡の花 第12回

本心を書いた日記を仲村さんに読んでもらおうとした高男だったが仲村は一切の接触を拒む。どうしても読んでもらいたい高男は仲村の家までやってきて、というお話。 次回が最終回ですので、この作品は「どうして仲村さんは今のような仲村さんに成長したのか」…

惡の花 第11回

家出騒動から一月後、仲村は高男と距離を置き、佐伯とは高男の方から離れて行って、というお話。 挫折を知り自分を見つめ直すという作業は誰もが成長過程で経験することでございますし、そこを経るからこそ大人へ至ると考えております。 そこで挫折する事を…

惡の花 第10回

雨降る峠で高男・仲村・佐伯の感情が爆発、というお話。 肥大化した劣等感を覆い隠すため他者を自分より劣っていると考えることで心の平穏を得ていたようでございますが、仲村と佐伯の出現によってあえなく崩壊。 ただ自分の小ささをこの段階で自覚できたこ…