凪のあすから 第十五話『笑顔の守り人』

自分が冬眠していた五年間で変化した世界に戸惑う光と、そんな光に会おうとしないちさきのお話。
自分の中では一日しか経っていないのに現実では皆変わってしまうという経験は誰もしたことのないものでして、まあこれは推測しても光の気持ちにはなれませんね。
久しぶりに訪れた場所の風景の変化、長い間会わなかった友人と同窓会であった時の外見の変化。多分これが一番近い感覚かもしれませんが、この場合自分も変わっているから光と同等には語れない。
でも人の場合変わっているのは外見だけで中身はそんなに変わりませんし、光もその事に気が付いたようなのでこれから先は「今まで通り」になれそうな気もするのですが、…光の登場で周りの人間のほうが「変わったこと」「変わらないこと」と向き合うことを迫られるのか。
しかし相変わらず子供たちの視点だけで物語は進行しておりまして、確かにこの作品は彼らを描いているのですからそれで十分なのかもしれませんが、大きな変化の中でもがく子供たちに道を説く大人は必要ではないでしょうか。
ここまででその任に当たれそうなのは紡のおじいさんしか居ないと思うのですけど、…入院中ですしねぇ。
親は無くても子は育つと申しますがそれは平穏な時の話ですし、これから先の展開次第では子供たちの先頭に立ったり守ってくれる者の存在は不可欠と考えますが、さてどうなりますやら。