銀河へキックオフ!! 第39話(終)『銀河のワールドカップ』

世界選抜との練習試合を全力で戦うプレデターは、試合の中でサッカーの楽しさを再確認していた、というお話。
サッカーはファンタジーでございまして、ピッチの上ではなんでも起こりうる可能性を秘めております。ですから世界選抜と戦う事も点を取ることも一概に「無い」とは断言できませんし、そもそもこの作品ではそんなことは些細なことに過ぎません。
大事なことは「サッカーは楽しいよね」これだけでございまして、楽しむために何をしようどう考えようと様々な角度から描いて見せたのが本作でございました。
そして子供たちの目線に立っているからこそ、相手チームに卑怯な振る舞いをする選手は登場しませんでしたし(勘違いしていた「大人」として審判は登場しておりましたが)、徹頭徹尾サッカーの楽しさを追求したアニメでございました。
苦しいトレーニング描写は欠けていたようにも感じましたが、成長し不足している処を自覚した時初めて補ったり鍛えたりすればいいのであって、子供に必要なのはその競技が「楽しい」と感じる心で十分であり、それは見事に伝えられていたと思います。
作画の点での不満点は特にございませんでしたし、演出としても極力ピッチ上視点で頑張ってくれたと思います。ただどうしてもボールを持った選手中心になってしまい、それ以外の選手の動きなどが省略されてしまった処などは残念だったのですが、複数のキャラを違った動きをさせながら同じフレームで描くという作業は資金的にも時間的にも難しいんでしょうね。
これはこの作品だけのことではございませんし、技術は進歩しておりますので何年か後には迫力のあるスポーツアニメも登場してくれると期待することにいたします。
一年後、まだまだサッカーに夢中な成長した翔くんたちが見れて幸せ。プレデターだけじゃなくてスリーUや景浦、そして須黒くんなど多くのキャラも登場させてくれたところに宇田監督の「愛」が感じられて大満足のエピローグでございました。
…来週からこのキャラたちにもう会えないのかと思いますと、喪失感が凄いですよ(笑)
約1年間、真摯に少年たちに向かい合ってくれたスタッフに感謝しております。