まおゆう魔王勇者 第七章『すぐに戻れる、すぐにまた会えるさ』

魔王、印刷技術を発明す。
おっさん貧困も紛争も「教育」が行き届けばほとんどなくせると信じているドリーマー(笑)でございますが、しかしこれが難しいことも承知しております。
作中魔王も語っておりましたが効果はすぐに現れませんし気の遠くなるような時間と資金が必要ですし、為政者にしてみれば考えない愚民ほど都合のいい存在はございませんので知恵は付けてもらいたくないでしょうし。
人々に教育を行き届かせるというのはひとつの戦争を終結させるよりもずっと困難。…このシリーズ中だけで教育による民衆の変化を描き切るのは無理だよなぁ。
魔王たちが理想を実現しようと努力する一方で、恩恵から零れ落ちてしまう者たちの怨嗟も増大。努力もしないでただ自分の置かれた現状を受け入れられない人間(当然魔族側にもいるでしょうが)に同情の余地はございませんが、こうした人間も拾ってあげなければならないところに「政治」というものの難しさがあろうかと。
もっともここで描かれていた連中は積極的に反抗してくれそうなので叩き潰すのは難しくないかもしれませんが(笑)
といった状況下で魔王里帰り。
魔王と女騎士の関係が「大人」なところが観ていて微笑ましい。