へうげもの 第三十八話『淀川、黄昏(たそがれ)』

秀吉暗殺計画失敗、そして利休は望みを見つけたというお話。
権力を手にしても(いや手にしたからか)心を許せる者が誰もいない秀吉と、数寄の道を究めようとして「同志」を集めた利休の違いが浮き彫りになっていて面白かったです。
どちらも孤高の存在になろうとしたとは思うのですが、権力には頂点がひとつしかないけれど、趣味嗜好というものには頂点が沢山あった、と。そしてそのことに利休は気が付いたから、この切羽詰まった場面でも心安らかになれていたのでしょうね。
自分の求めた「数寄」とは違うけれど、形を変えて数寄は生き続けて行く。
一方権力はその頂点から転げ落ちたら全否定されてしまいますので心の平安は決して訪れなさそうでございますね。しかもその事に気が付いた時にはもう遅い、と。
利休と秀吉は同じところからスタートして同じ罪を犯したけれど、求めたものの違いから大きな差を生じたようでございます。次週最終回、…サブタイが酷過ぎる(笑)