青の祓魔師 第8話『此(ここ)に病める者あり』

初めての共同作業のお話。
塾生たちが背負ったものは一人一人違っているけれど、同じ敵と戦う時は心をひとつにしなければならない。それぞれの担った役割を全力で果たす。そうしたことが今回描かれておりまして、比較的早い段階でこうした事が描かれたのは良かった。
これで先々「反発しながらもお互いの窮地には協力を惜しまない」といった描写に力強い説得力が得られまして、またキャラの距離も一気に縮められたと一石二鳥のエピソードでございましたね。
前回から登場したネイガウス先生の立場が当座の焦点でしょうか。
多分悪魔側の人間なのでしょうが、そういたしますと先週も書いた通りあのメフィストさんが知らないというのも不自然ですし、塾生を鍛えるためと好意的に見れない事もないのですが、そうなると朔子を傷つけたり塾生たちの命を危険にさらしたりしたのも無理がございますし、う〜ん。
なんにせよ、この「修行編」は本当に面白いです。
ストーリーを中心として考えれば、この部分は丸々カットしても(いきなり祓魔師の燐から始まったとしても)何とかなると思いますが、登場するキャラが描けていない作品に面白いものはなく、盛り上がっている(悪魔と生きるか死ぬかの戦いをしている)最中に「昔話」で流れの腰を折るといった愚を犯さないためにも、この修行時代に登場人物たちの因縁や個性をすべて晒す。それがあるから先々に描かれるであろう様々な困難や悲しみ、そして喜びに視聴者は一喜一憂できるのですから。
本作もこの「仕込み」が軽快に描かれていて楽しゅうございます。重くなりすぎず、かといって軽い訳ではなく。そして早くもなく遅くもなく。
…このままず〜と修行編でもいいなぁ(笑)