へうげもの 第六話『武田をぶっとばせ』

戦国の世の終わりが近づいていることを知った左介は、このままでは「小大名」で終わってしまい自身の欲望を叶える事もできないと発奮、武田攻めで武功を上げようと仁科盛信のいる高遠城へと乗り込むのだった、というお話でした。
戦国大名と呼ばれる方々の「動機」というものが何であったのか、考えたことがございませんでした(笑)
いやほら「天下統一」ですとか「戦のない世をつくるため」というものが嘘とは申しませんが、あれは日本人特有の「建て前」でございましょうし「綺麗ごと」に過ぎる訳ですよ。
もちろんそういった高邁な理想を持った方がいなかったとは申しませんが、そこに人間としての温度がないなぁ、と。
やはり人間をつき動かすものは「欲望」でございまして、それだけですとあまりにも生々しいので「建て前」で覆い隠して他の人間を引っ張っていたんじゃないかと。
「天下人になれば何でも好きなことができる」では欲望としては漠然とし過ぎているように思えます。
宗易の「新しい(宗易基準の)価値観の創造」は欲望としては気宇壮大でございますが、壮大過ぎて凡人には具体的な大きさが分からないという弱点がございますでしょうか?
その点左介の「欲しい道具を集めて茶会を開く」というのは、まだアニメの映像化が一般的でなかった時代「いつか好きなアニメのフィルムを買って、仲間内で上映会」といったささやかな欲望を抱えたオタクとして実に分かりやすい大きさでございました(笑)
ただこの時代はその欲望を実現するためには命をかけないとならない訳で、さて左介の運命は如何に!で以下次週でございます。…まあ歴史上では死なない事は確定しているんですけどね(笑)