こばと。第十九話『・・・ホワイトクリスマス。』

 藤本の悲しい想い出とクリスマスに浮かれる堂元のお話・・・違います(笑)
 時期的にどうなの?という問題は、どうせ再放送されたりDVDが発売される頃には季節感なんてものは意味を成さないのですからともかく。今回は脚本が吉田玲子さん。ドラマの意味を十二分に熟知した脚本でございました。流石でございます。
 藤本が心を閉ざしてしまった原因と、それをどう克服させるかといったドラマを小鳩と堂元の心のすれ違い(と申しますか、男女の心の温度差ですね)と絡め、堂元の優しさ、小鳩の無邪気さ、よもぎ保育園の子供たちの温かさで昇華させる見事さ。
 絶賛するほどではないのかもしれませんが、こうしたキチンと手順を踏んだ物語を見せて頂きますと安心できる訳でございます。やはり「プロ」なのですからこれくらいは・・・。今回はその脚本を引き立たせるかのような小鳩の歌唱シーンでの作画と演出もございまして、満足満足、と。久しぶりに「良いマッドハウス」でございました。
 藤本の心は完全に「雪解け」した訳ではありませんし、肝心の「こんぺいとう」の描写もなかったのですが、それは「別れの春」の頃に皆の心が融け、ビン一杯の「こんぺいとう」が、いえ、もしかするとビンから溢れる「こんぺいとう」のために貯めてあるという事なのかもしれません。
 次週予告に見慣れた「白いぶたまんじゅう」が(笑)