戦う司書The Book of Bantorra第21話『憎しみと蒼と荒縄の姫君』

 「蒼淵呪病」編の第2回。ノロティの「本」を読みながら後を追うエンリケは、彼女が神溺教団のカチュアと出会い話した内容を知ることとなった。一方世界から宣戦布告され迎撃戦を展開しているバントーラ図書館武装司書たちは、戦闘力では圧倒的に上回りながらも相手の圧倒的な数の前でしだいに疲弊し始めていた。
 そして遂に武装司書に対する世界の憎悪の原因が「蒼淵呪病」であることをミンスが突き止めるが、その時武装司書の重鎮・イレイアが民衆の持った爆弾によって倒されてしまうのだった、というお話でした。
 この作品は既存の宗教を使わないためにこの世界を構築し、その中で人の死と生の問題を突き詰めようとしているのでしょうか?それとも何か考えている訳ではなく、ただエンターテイメントを追求しているだけなのでしょうか?…現時点でも不明。
 少なくとも「善悪」というものはこの世界では存在していないように見えますし、そうなりますと「生きる意味」「死ぬということ」に重点が置かれているかと思うのですが、そこら辺の記述が意識的に曖昧にされており、かつ断片的にしか語られておりませんので完結してみませんと判断ができそうもありません。少なくとも私には無理、荷が重すぎます。
 アーキット少年が何故トカゲ(?)になったのか、ノロティは誰に(前回写っていた武装司書?)何故殺されたのかなどの謎は次週。
 それにいたしましてもノロティやイレイアなどのレギュラーを簡単に退場させます。作者の方はあまりキャラに思い入れがないのか、それとも死んでいったキャラは何か重要な役割を背負わされているのか、その辺も「解決編」を観てみませんと判断がつきかねます。上手い構成だと思います。