獣の奏者エリン 第49話『決戦』

 エリンという少女の大河ドラマも残すところあと一話となりました。どのような結末を迎えようと受け入れる覚悟は出来ておりますが、・・・今週の予告編のネタバレはあんまりでございます。責任者出てこい!(笑)
 夜が明け大公軍は真王へと闘蛇を進め始めた。エリンに王獣に乗って真王の威光を示すよう促すダミヤに対してセィミヤはダミヤの陰謀を暴き、大公軍のシュナンとの融合を選び青旗を掲げた。全てが収まりそうになったその時、ダミヤの最後の切り札がシュナンを襲うのだった、というお話でした。
 今回のお話を観て感じた事は、登場したキャラ全てが己の全てを賭けて精一杯闘っているということでございました。そう、ダミヤですら己の信念のために闘っておりました。ただ彼は強者ですから何度も映し出された「野に咲く花」のことにまでは気が回ってはおりません。
 闘蛇たちに踏みつけられ散って行く花、それでも戦場に咲き続けていた花。そのことに気が付かなかった事がこの悲劇の原因なのだとスタッフが訴えたかったように何度も描かれていた花が印象的でした。
 清と穢れが一つになって、神から人となってこの国を導きましょうと宣言するセィミヤの力強さもまた印象的でございました。遅きに失した? いえいえ、この覚悟があればこそ、この作品は「ハッピーエンド」に向かっているのだと思います。たとえ成就しなかったとしても、です。
 そしてエリン。自分の進む道が「血塗られた」ものであることを理解しながらも躊躇わない理由を、彼女の成長に関ってきた人と経験して来た全てが糧となっているのだと、過去と現在の映像を効果的に使用して見せてくれました。
 ああっ、本当に来週で終わっちゃうんですねぇ、寂しくなりますなぁ・・・。