獣の奏者エリン 第38話『真王ハルミヤ』
生まれたばかりの王獣アルを見るため真王ハルミヤが王都からカザルムへ行幸してきた。彼らの前に決して顔を出してはいけないと注意されていたエリンだったが、真王が子育てで気が立っていたリランたちに不用意に近づき襲われそうになったとき、リランを落ち着かせるために皆の前に姿を現すのだった。・・・というお話でした。
なんという緊迫感(笑) 仮にこの回だけを観たとしますと、王獣とエリンの結びつき、エリンとハルミヤの出会いにあるいはほのぼのとした印象を受けたのかもしれませんが、これまでの経緯が頭に入っておりますと画面の裏側に潜んでいる不穏な空気を感じずにはおられませんでした。
幼女のごとき無垢な魂のハルミヤの可愛らしさを感じつつも、それで一国の王が務まるのかという不安。ダミヤの見え隠れする思惑に対する不安。正体が知れてしまったエリンの今後に対する不安。段階を踏んで募る不安って、本当にドキドキいたします(笑)
NHKの公式サイト内にある原作者上橋菜穂子さんの最新ブログを読ませていただきますと、スタッフのご苦労が偲ばれますが、こうした努力が結実している作品であることは明らかでございます。原作本は買ってあるのですが、ここまできたらアニメ版スタッフの努力の跡を観てから読むしかありませんね。
残り11話。最後のクールの開幕でした。