獣の奏者エリン 第25話『ふたりのおつかい』

 エリンについてカザルム王獣保護場までやって来たヌックとモックだったが、雑用係としての働きぶりはいまひとつ。寮母カリサを見返そうと街まで買い物にやってきた二人だったが、預かったお金を無くしてしまって…というお話でした。
 先週までの緊張感のあるお話から一転、本筋とはまるで関係の無い(ように見える)エピソードに笑わせていただきました。特に二人の妄想シーンは秀逸(?)で、一体二人の中の「エリン像」はどうなっているのかと小一時間(ry
 今回のエピソードに意味があったといたしますと(もちろんここまで視聴してきて分かる通り、優秀な当作スタッフが無意味なエピソードを挿んでいるとは考えにくいです)「緩和」かもしれません。
 緊張と緩和は長い物語であれば必要だと思いますし、ほぼ折り返しの今回にこのエピソードが描かれた事に疑問はありません。が、何故この二人を使ったエピソードだったのかは別の問題。単純に緩和効果だけを考えますとエリンの日常でも構いませんし、トムラ先輩の恋愛日記もアリだったでしょう。
 でも選ばれたのはこの二人でした。考えてみればこの作品に登場しているキャラで直接物語りに関与していないキャラはこの二人しかいないという事実に気が付きました、本当に今更ですが(笑) 物語に直接関与しているキャラで今回の「なんでもない」日常のエピソードを描いた場合、どうしても物語の「影」を引きずることになるでしょうし、それでは折角の「幕間」が意味を持ちません。
 だからこそ今回の緩和にはこの物語の傍観者(観察者?)たる二人が適任だったのでしょう。そしてそれこそがこのオリジナルキャラをここまで(そしてこれからも)出演させ続けている理由かと考えると、スタッフの深謀遠慮の素晴らしさを再確認いたしました。…今回は従来比200パーセントの妄想で書いてみました(笑)
 まあ単純に「辛いときには立ち止まって初心を思い出してみなさい、そうしたら新しい力が湧いてきますよ」ということなのかもしれませんが。