獣の奏者エリン 第21話『消えそうな光』

「ウ・・・、ウォ・・・、ウォーター!」
 今回は表題とは裏腹に感動的なお話でございました。例えますとヘレン・ケラーとサリバン先生のようなコミュニケーションの確立のようなお話、かな? 本作は先週書いたようにリランが喋りだすこともなく、至極真っ当な答えを用意しておりました。脱帽。
 そこへ至る過程も若干早すぎるようにも感じましたが、不十分ではなかったので問題はございません。対象物と向き合い徹底的な観察、過去の経験から学ぼうとする姿勢と推理、そこから導き出した答えを検証する大胆さ。作劇ですから「主人公補正」は働いて当然なのですが、肝心なのはそれを視聴中に感じさせないことで、今回そういうスタッフの努力は成功していたと思います。
 「トムラ先輩」が案外まともな性格だったことが意外でもあり、嬉しゅうございました。往々にしてこうした優等生は打たれ弱い(笑) ところがございますし、入りたてのエリンに自分が世話を焼いていたリランの世話係りという要職を奪われたわけですから、逆恨みしてエリン苛めに走ってもそれはそれで(笑)
 今後どういう展開になるのかは存じませんが、少なくとも今回ではエリンの能力を認めていたようでしたし、積極的に協力もしておりましたのでエリンの理解者の一人となるのでしょうか? 辛い時代が来そうな予感もございますから、せめてこの学生時代編まではエリンの幸せな時代になって頂きたいと、・・・もうエリンの親のような心境でございます(笑)