東のエデン 第4話『リアルな現実 虚構の現実』

 セレソンNo.05の「火浦元」によってゲーム主催者「Mr.OUTSIDE」の存在の暴露(と書くほど大袈裟ではございませんが)と、ゲームの(ほぼ)全容の説明がなされたエピソード。だからといって物語の全容が見えたわけではなく、どちらかといいますと更に迷いの森にはまり込んだようにも感じました。
 ここから先は「記憶を喪う前の朗は、どうやってこの国を救おうとしたのか」「何故自らの記憶を消したのか」「そもそも朗とは何者なのか」というところに興味が移るのですが、それらの疑問と「救世主ゲーム」の目的が(多分)リンクしてくるのでしょうから、ここでゲームの説明を終わらせてくれた神山監督に感謝を。
 ですがそこはそれ神山監督ですから新たな「仕掛け」として「ジョニークリーチャー」なるものを登場させておりました。アレは朗の見た「幻覚」なのでしょうが、一体どんな意味があるのでしょうか。爆心地で見たのですから何かの暗喩でしょうか、それとも朗の・・・。他にも火浦が「Mr.OUTSIDE」の振りをしてゲームのことを語っていた時に朗が見た「ヴィジョン」の意味は?など、気になって眠れませんよ(笑)
 本編を視聴した後、公式(?)のサイトを見に行くのですが、そこで流れている「川井憲次」さんの切ない音楽を聴いておりますと、これはもう「恋愛映画」のソレでございまして、それも「美しい悲恋」だと。朗と咲が出会い、ほんの短い期間で終わってしまう「恋」の物語。
 こんなとんでもないゲームに参加した瞬間から朗の辿り着くところは「破滅」しかないように思えますが、でもそこへ「敗北」して辿り着くのか、「勝利」して辿り着くのかで意味合いは全く変わるというものでございますから、朗には今回の火浦氏のように「勝利」して「破滅」していただきたいものでございます(笑)