獣の奏者エリン 第3話『闘う獣』

 このまま何事もなくエリンが成長して行くお話でも構わないのですが、物語としてはそれでは済まないのでございましょう、早くも「暗雲」が垂れ込めてまいりました。王族「ダミヤ(CV石田彰)」の思惑がどこにあるのか現時点では分かりかねますが、色々と波風を立てて歩き回っておりました。大公の二人の息子もその伏線でしょうか。嫌な予感がいたします。
 エリンは闘蛇「ルル」の耳膜切除をきっかけに闘蛇と人の現在の繋がり方に疑問を抱いたようです。まあ、これも真剣に考えますと難しい問題でございます。それは一部犬種のデザインとしての(耳や尾の)切除とは全く意味合いは違い、猛獣である闘蛇を使役動物とする以上その制御方法が必要になる訳でございます。「可愛そう」ではすまない厳しさをエリンは自力で乗り越えるのか、それともソヨンが伝えるのか。この物語は原作を読んでおりませんので、この先エリンが闘蛇と心を通じ合う展開になるのかどうか分かりませんが、今ここで(エリンが)疑問に感じた事が重要な転機になるのだとしたら見事な展開だと思います。
 約束された一年のロングランは様々な問題を丁寧に描くことが可能のようで、これからも色々な種類のエピソードが展開してくれることを期待したいと思いました。