蟲師 第6話『露を吸う群』

 素晴らしいもの、そう感じた事を言葉にして残そうという行為を昔の人は「野暮」と言ったのでしょうが、野暮は承知で書き残しておきたいという想いも否定はできません。そもそもそれを言い出してしまいますとココの存在理由もない訳でして…(笑)
 儚い命に魅せられた少女と、その少女を救いたいと思った少年の美しいお話。いつもの通り蟲そのものにはなんの罪もなく、それ故人間の愚かさや醜さが浮き彫りにされます。結局少女は現実の厳しさに耐えかねて再び「夢」の中で生きる道を選び、少年は厳しい現実に生きる道を選ぶ。どちらの選択が正しいわけでもなく、そして間違っていた訳でもないと(言外に)語って終幕でした。
 このエピソードが本作で特別優れているとは思えないのですが、観終えてからの余韻は今までのエピソードの中では一番私向きでした。どこがどう自分向きだったのかを書いてこそココの意味があろうと言うものなのでしょうが、本当に感動したり余韻に浸りますと一時的に言葉を失ってしまうものだと実感しておりますので、今日はここまで(笑) いい夢を見られそうです。