タイタニア 第11話『ヒューリックの決意』

　今回も一部の作画を除きますと「低め一杯」といったところでございました。このキャラデで「ヌルヌル」動かすことは多分無理だと思いますが、なんとかキャラの魅力だけは損なわずにいて欲しいものでございます。
　動かさない（動かせない）のでしたら演出やレイアウトで魅せるようにできるのでは？　と過去の名作を思い浮かべたりもしたのですが、この作品の場合「絵」が前面に出てしまいますと「邪魔」になるかもしれないと思うに至り修正いたしました。こういった「大河ドラマ」の肝はあくまで「ドラマ」に拠るところが大きいわけでございますし、ここ数回で物語が動き出しますと絵の部分の問題は小さい事に思えてまいりました。
　「アニメなのにそれでいいのか！」という根源的な問題もあるのですが、スタッフもこの素材を選んだ時点でそこには目を瞑ることにしたのではないかと（いつものように）邪推しました。作画原理主義ではありませんので「作品」として楽しませて頂く部分がそこにないとしても構わないという立場を取らせて頂きます。・・・でもキャラのアップだけは綺麗にしておいて欲しいものです。
　リラを人質に獲られついに立ち上がるファンという、感動的なお話なのに緊張感のない面々のおかげで台無しでございました。まあファンにしてもヤン提督にしましても、田中さんの描くキャラの多くがこうした性格ですのでこの辺はご愛嬌でございます。
　闘いの根本は重要ですが、タイタニアに喧嘩を売る動機が「大儀」なんぞという傍迷惑なお題目ではなく身近な「女」という部分が大変好ましゅうございました。「身近なものに行動を起こす動機があれば、闘う心は簡単に折れない」といったところでございますね。
　当面ファンの前に立つタイタニアの面々があまり利口そうでないことが唯一の不満でございますが、ここからは怒涛の展開が予想されますし次週が待ち遠しくなってまいりました。