テイルズ オブ ジ アビス♯10『償いの帰還』

 ジェイドとアニスの露骨なイジメに耐えるルークの描写があったことに感心いたしました。この部分は進行上尺を稼ぐ為になくても構わないところだと思いますが(もちろんあった方が良いに決まっているのですが)、そこを割愛しない丁寧な作りに・・・と思いましたが、一同がオラクル本部から脱出するところは端折っているんですよね(笑)
 多分ゲームですとあそこは「ダンジョン」に突入して脱出という見せ場で「中ボス」くらいは登場してもよさそうな気もいたしますが、そこを流して描かない選択をしている構成が面白いです。「過去なんていらねーよ!」というチビルークが発した言葉の重みにルーク自身が気が付くまでが描かれる、完全に「ルーク一代記」の様相を呈してきた物語でございます。
 来週もルークの「針のムシロ」状態が続くと思って観ていると簡単に裏切られる可能性も高いわけで、このスタッフのリズムに付いていくのは大変でございます。