テレパシー少女 蘭 第9話『蘭、神様をひろう〜蘭と桜と春爛漫〜』

 道祖神(どうそじん)は黄帝の末子・遊子は旅が好きで、旅の途中で死ぬとき私は旅行者の守護神になると言った中国の故事から伝来したといわれる神様らしいですが、そんな話はどうでもよろしい(笑) アイデアの一部に使われているのですからどうでもよくはないか。
 このモチーフを使ってオカルト仕立てですと「雨月物語」でこんなお話を読んだような気もするのですが、本作はあくまで子供向けですので、爽やかなS(少し)F(不思議)に仕上げてありました。
 アニメとしては見所が少ないと以前から何回も書きましたが、9回も観ていますとそれなりに感心する部分もございます。おじさんが子供の頃観ていたアニメの殆どは「バンク」というシステムを使用しておりました。これは予算と時間を節約するために生み出された苦肉の策なのですが、当時から「大人の事情」というのはなんとなく分かっておりましたのでさして気にも留めませんでした。
 ですから毎回主人公や周りの人たちの衣装が違う「C.C.サクラ」を観たときは新鮮な驚きがございました。あの作品と比べるのはなんですが、本作も(基本的に制服姿が多いのですが)私服のときは蘭や翠の衣装は毎回(かどうかはビデオを残していないので確認できないのですが)違うという手間をかけているので驚いております。
 NHKの低予算アニメでそんなところに手間かけなくても、と思ったりもするのですが、どこかしらにある「拘り」を見つけるのも楽しいものではございます。