巌窟王第一幕『旅の終わりに僕らは出会う』

 4年前にTV朝日で放送されたアニメ。この頃はアニメ全般について積極的に情報収集していない時期でしたので、当時の評価とか評判は全くわかりません。大デュマですか、ゴンゾはチャレンジャーですね(笑)
 アルベール視点で問題になると思うのは「伯爵」の復讐者としての苦しみですとか無常感などが上手く伝えられるのかどうかというところだと思いますが、前田監督がどのような解釈を加えようとも物語の本質は揺るがないのがこうした偉大な作品の常でございますから、どう料理しようとそう不味い物にはならないと思いながら視聴することにいたします。
 同社の制作した「サムライ7」も舞台を宇宙にしていましたし宇宙ものが好きなのでしょうか。でもこの作品を宇宙に持って行くのでしたら素直にアルフレッド・ベスターの「虎よ、虎よ!」をアニメ化したほうが良かったのでは?と思ったのですが、気に入らなかったのでしょうかしら。
 お話は導入部ですから置いておくとしまして、映像の美しさは見事でございました。4年前でこれほどとは正直驚きました。家のくたびれたブラウン管テレビでもこれだけ綺麗ならデジタルテレビで観たらどうなることかと(笑) テレビ買い換えましょうか。それにあの独特なテクスチャの貼り方や動きもテレビクオリティとは思えませんでした。いまどきのアニメファンは恵まれ過ぎだと思いますよ。
 エンドクレジットを観ていましたらアルベールは「福山・ルルーシュ・潤」さんですか。たしかマクロスFではルカで可愛い声をだしてますが、声優さんって本当に凄いと感心致しました。