COWBOY BEBOP『ブギ・ウギ・フンシェイ』『カウボーイ・ファンク』

『ブギ・ウギ・・・』は生き別れた親娘を助ける人情話。助けると言いましても命を救うだけが人助けではありません 。誤解を残したまま永遠に会えなくなってしまえば、その後には様々な想いが残って、時としてそれは死ぬよりも辛い事かもしれません。今回ジェットたちがしたことは、「心を救う」という意味での「助ける」でございました。湿っぽくならないところで終わらせたのは流石でございました。
『カウボーイ・・・』はドタバタコメディ。こういう馬鹿話をもっと観たかったところです。格好良く見せたり、シリアスなお話というのは誤解を恐れずに書きますと、ある程度の技量を持ったスタッフであれば簡単に作れると思っておりますが、ギャグですとかコメディとなりますとなかなか難しいものがございます。生身の人間が演じるとなればその人が持った「キャラ」でなんとかなる部分もございますが、そういう「オーラ」を持ち合わせないアニメのキャラでそれをするとなるとハードルは一気に上がってしまいます。
本作が成功しているかどうかは受け取り方ひとつなのですが、キャラの肉付けとアニメートの力技で乗り切ったように思えました。スタッフの力量の確かさの証明だと思いましたが、であるからこそもっと観たかったという思いが一層募りました。残すところあと4回でございます。