電脳コイル『駅向こうの少年』

駅向こうの子どもたちのうわさでは、古い空間の最も深い部分には危険なイリーガルが住んでいるそうです。
今回は6年生にもなってデパートの迷子呼び出しにアナウンスされるというという「羞恥プレイ」で幕を開けました。それでなくてもデリケートなお年頃、世の親はこういった些細な子どもの扱いを注意しなければいけませんよね(笑)
冒頭はヤサコのボケっぷりがメインでした。方向オンチじゃない!と言ってるそばから道に迷ったり、「生犬(なまいぬ)」発言とか「うんち!」とか。そうですか、小此木家の子どもは幼少時代「うんち」が口癖だった、と。
そういう導入部を経て始まった本編は、これから後の展開の重要なヒントが散りばめられておりました。
ここ、重要!
とか言って欲しかったです。「ゆとり」か、私は!
「古い空間には時差がある」から現実には既になくなった場所にも電脳空間に「存在」していれば「そこ」に入ることができる、今回一番重要なのはこのへんでしょうか?それともヤサコが「イマーゴ」だということでしょうか。そこかしこに伏線が張られているのですが、相変わらず「ボー」っと観てしまったおかげでいまひとつ「電脳空間」についての認識が消化不良のままでございました。補習が必要のようです。
ただしはっきり分かったこともありまして、タケルの扱いを見ていると「ヤサコは本当に男心が分かっていない」と言ったら家人が「いや、知っていて知らん振りしている可能性は捨てきれない・・・」と怖いことを言い出しました。女の子の心なんて男にとっては永遠の謎なのかもしれませんね。今回の脚本は男3人でしたが、こういう描写の担当はだれがなさったのか知りたいものでございます。(これまでを観ていると多分磯監督の手に拠るものなのでしょうが)