コードギアス反逆のルルーシュ

4月から日曜日の午後5時に「R2」が全国ネットで放送されるそうで、無印ルルーシュを放送しなかった地域でも宣伝の意味のためにも放送しておきましょうかという有難い救済措置なのでしょう。私が住んでいる地域でも半年前から深夜に放送されるようになっておりまして、とりたてて興味があったわけではない(事前に何の情報も入手しておりませんでした。だって観れないアニメの情報なんて意味がございませんから)のですが、他に観るものがある時間でもなかったので鑑賞しておりました。1週間後には「R2」がリアルタイムで鑑賞できるわけでございます。
観始めて最初に気付いたことは監督「谷口悟郎」のクレジットでした。この監督さんの昔の作品のことはあまりよく知らないのですが、「プラネテス」「GUN×SWORD(これは「Gyao」で観ました)」と直近2作品は好きな作品でしたから、この作品もそうだと嬉しいな、位の軽い気持ちで継続して鑑賞しておりました。
個人的には「復讐劇に外れなし」というのが持論なのですが、この作品もその例に漏れず当たりかと思います。「GUN×SWORD」も復讐劇でしたが、あの時より物語りは複雑になっていましたし、「プラネテス」の時のように人物の肉付けが上手に施されておりました。登場するキャラクター一人一人がそれぞれ何がしかの暗い思惑を抱え込んでいる、そして全ての人間が他の選択肢もあっただろうに破滅へと向かっていく様は近年のこの手の作品では出色でございますね。
ですから「R2」には期待大なのですが、この作品が深夜枠で放送されていた時はこの「救いようの無い世界の物語」でも問題はなかったのでしょうが、日曜の午後という時間帯に移動することによって「マイルド」な味付けに変更されないかと少し心配もあります。少ない「谷口体験」ですが、この監督さんは「どんなに複雑に絡まった糸でもきちんと解いてくれる」「殺伐とした物語でも後味は悪くない仕上がり」と評価しているので、この無印の路線のまま「R2」を作って欲しいものです。