3月のライオン 第10話『Chapter.20 贈られたもの1/Chapter.21 贈られたもの2』

零が安井六段と順位戦を戦ったお話。
人間相手だからそこにドラマが生まれるわけで、単に将棋をゲームとしてだけ捉えてしまいますと勝ち負けにしか目が行かず、それではこの競技の面白さも半減してしまいますね。
いやもちろん勝負なのですから勝たなければならないのですが、対戦する一方が勝てばもうひとりは必ず敗者になるわけで、その悲喜こもごも含めて将棋ではないかと。
前回の松永も癖の強い棋士でございましたが、少なくとも将棋に対しては真摯だったようで、今回の安井は勝負師として失格者だったようでございます。
勝ちたかったら努力しろ、何のために将棋にしがみついているのか。
対戦相手の姿に零は自分の中の獣に気がついたようでございまして、その意味では彼と対戦したことも無駄ではなかったもかもしれません。
そして少年は改めて荒野をめざす。そんなエピソードでございました。