すべてがFになる 第十一章『無色な週末』

研究所から姿を消した四季が犀川に会いに来たお話。
そうですか、推理小説などではなく哲学を語る物語だったようでございます。
語られた内容につきましては漠然とした風景しか見えてこなかったのですが、それがかえって後味の良さにつながっていたかなぁ、と。…両親と娘とその父親を殺しているのにね(笑)
ただ四季という人物は生き死にを超越した所に存在していたように見えまして、であれば何人死のうが殺そうが彼女にとっては些細な問題だったのかもしれません、
人の一生が答えを探す旅である以上、この物語は終わったようで終わらない。そういうものだったのかもしれません。
うん、終わり方は実に好みの作品でございました。
少し時間を開けてから原作小説を読んでみることに致します。多分その時はまた違った風景が見えてきそうですから。