Fate/stay night [Unlimited Blade Works] #12『最後の選択』

士郎がセイバーをキャスターのサーヴァントとして奪われたお話。
と云う事で前半戦終了。
それなりに戦いはあった(既にライダーは脱落しましたしね)ものの全体としてはこの聖杯戦争の布陣が描かれてくらいで、本格的な「戦争」は4月からの後半に持ち越しのようでございますので作品全体の感想はそこまでお預けでございます。
それに致しましても登場するほとんどの人物が己の欲望に忠実であり、一般的な評価からすれば「悪」であるところが珍しい作品でございます。
だからといってそれらの登場人物に嫌悪感を抱くかといえばそうではなく、むしろ魅力的に見えたりするから不思議でございます。
いや不思議でも何でもなく、人間誰しも内側には黒い願望というものを持っておりまして、ただそういったものは日常では決して表に出さないよう抑制しているのですが、この作品では普段知らず知らずに押さえつけているものを見せてくれているから魅力的に映るのかもしれません。
自分の願望に忠実な者、そうした欲望のために他者を踏みつける様を見て喜ぶ者。…人の本質は悪なのだと実感させられる作品でございます(笑)
そうした中主人公の士郎は善のために戦おうとしておりますが、居並ぶ悪と対峙するにはまだまだ覚悟が足りていないように見えまして、後半戦ではその辺が問われるかもしれませんね。