白銀の意思 アルジェヴォルン 第19話『決意』

カイエン准将の真の目的が語られサモンジは苦悩する、というお話。
カイエンさんは戦争継続派でしたか。
この作品が何処か冷めているように感じられたのは、カイエンの語っていた「死んでいった者達」が描かれていなかったところにあると今回のセリフで確信いたしました。どこに死んでいった者たちが描かれていたのか、と。
此処に至るまでに多くの将兵が死んで行った姿を見せるからあのセリフに説得力が与えられるわけですし、死者を描くことで生者を浮き彫りにすることも出来るのではないでしょうかね。
今生きている、それは楽しいことでもあるし死んで行った者達よりほんの少しだけ幸運だっただけなのかもしれない。そういう陰影はバカ騒ぎさせるだけでは伝わらないのではないかと。
兵士たちは生も死も当たり前の世界に居て、一方そういう世界にいない連中が戦争の始まりも終わりも勝手に決める。カイエンが歪んでしまった理由としてそれは見せておかなければいけません、…今更遅すぎますが。
と云う事で大きな流れを無理やり止めようとするカイエンに、過去に「ツケ」を残しているサモンジは付き合うことになりそうですが、そこにトキムネが入り込む余地があるのかどうか。
終幕はもうすぐやって参ります。