悪魔のリドル 第十二問(終)『故に、世界は□□に満ちている』

兎角からの予告状に動揺する晴、しかし、というお話。
うむ、この終わり方は嫌いじゃない、と申しますか好きな部類なのですが、作品としてこれでいいのかという気持ちは強かったり致します(笑)
自分たちの「願望」を叶えるために彼女たちは晴に対して明確に「殺意」を向けたわけでございまして、であれば彼女たちはその代償を支払って当然。対象の死に対しての代償は自身の命以外にはありえないかと存じます。
ですので、こういった幕引きを用意するのであれば晴の命を賭けての戦いではなく、何か別のものを晴に背負わせてそれを奪う戦いであった方が納得は出来たのではないでしょうか。
そうじゃなく、やはりギリギリの命の攻防が必要だったのだというのであれば、やはりこの終わり方は上手いやり方とは考え難いものでございます。
それと黒組の生徒と申しましょうか暗殺者の数が多すぎて捌ききれていなかったように見えたところにも不満は残ってしまいまして、原作から人物を「間引く」事はできなかったのでしょうかねぇ?
そして普通のクラスの中に紛れ込ませて画面の寂しさを補正。だれが暗殺者か分からないまま暗闘が始まるという構成でも良かったような気が致しました。
繰り返しになりますが、誰も死なないでそれぞれの未来に向かって歩き出すという終わり方は大好きなのですが、それがこの作品にとって相応しい終わり方なのかどうかは別問題でございます。
ハードな舞台設定を用意しながらそれを活かしきれなかった作品。そういう認識に落ち着いた作品でございました。