それでも世界は美しい 第5話『Ring of tales 2』

「闇返りの儀」に臨んだニケを神官庁のラニの放った刺客が襲うが、というお話。
これを利用してリビが神官庁を一掃してしまうですとか、少なくともラニを始末してしまいますと血生臭い物語になってしまうのですが、そうではなく「赦す」ことで丸く収める辺りが御伽噺としての面目躍如というものでございますね。
いや、ここでリビが宗教弾圧をしてしまいますと人心が離反して国の統治処ではなくなるでしょうから、ある意味現実的な落とし所なのかもしれません。もっともその場合ラニが更なる恨みを持つ可能性もあるのですけど。
そうではなく、人は変われる、変わらなくちゃいけない。それもいい方へ。
この物語の根底に流れているのはそう云った前向きな思考でございましょうし、それはそれで正しいものでございます。
争ってばかりでは誰も幸せにはなれませんし、幸せを求めるのであれば相手にも幸せを与える必要があるでしょうからね。
そうした物語にニケのような気持ちのいいキャラは不可欠なのでございます。