宇宙兄弟 #83『俺とケンジ』

宇宙へ行けるのはどちらか一人だけと知らされてギクシャクする二人のお話。
どんなに親しい間でも「椅子」がひとつしか無いとなれば、其処に人間臭い醜い感情が生まれるのは当然のことでございましょう。ましてお互いに譲れないものを背負っているのですから「譲る」なんて選択肢はない訳ですが、ムッタは人がいいからなぁ。
でもこれをスポーツと考えればどうでしょうね。勝者は常に一人だけで他は全員敗者でございますが、そこに恨みつらみが残る要素はございません。
ましてこの「レース」は勝ったところで確実にご褒美が貰えるわけではございませんで、ある意味ただの「予選」でしかないのですから。
先のことを考えても仕方ない。今出来る事は全力で課題に取り組むこと以外何もないことをバラクーダの泳ぐさまを見てムッタは気がついたようでございます。そう、今は戦う意志を見せなければなりません。
…でもなぁ、二人とも宇宙へ行ける道はないのかなぁ。