魔法の天使クリーミィマミ 第17話『時のねむる森』

宿題の絵を上手く描けない優は、みどりから絵が上手く描ける森の話を聞く。そこは13歳で行方不明になった天才少女画家・中原美也が消えた森だった。優がその森で江を描いていると、というお話。
消えた美也は死んでいなくて、ユニコーンとともに異空間の中で暮らしていてといったファンタジー路線のお話だったわけですが、実は14歳の誕生日を迎えると死んでしまう(病気で)から両親の願いで召喚されたユニコーンが時間の止まった世界の中に閉じ込めていた、と。
この空間にいる限り美也は永遠に13歳のまま生き続ける事が可能なのだけれど、一人で寂しいだろうから友達として優を招き入れたのですが、その優が一緒に帰ろうと言い出して一騒動巻き起こったというお話でございました。
惜しいなぁ…。
一番惜しいのはこの世界から元の世界に戻ったら美也は死んでしまうと聞いた優がそれでも帰ろうよと美也に語る場面でございまして、何故「それでも」なのかに説得力のある理由が存在しなかった部分でございます。
私の魔法でと優は言いましたが、ここまでのエピソードでそのような強力な魔法を使った優は描かれておりませんで、成功するか分からない段階で「生死」を賭けろと言うのは無責任過ぎるように見えましたし、両親が悲しんでいるという台詞を補足するためには実際に「今」悲しんでいる両親を見せて欲しかったなぁ。
例えば森に入る場所にあった美也の記念碑に花を添えている両親を描くだけでも十分(あのシーンで美也のファンたちが優に悪態をつくシーンを入れ替えるだけですし)だったような。
最後優だけが異世界から返されたのですが、あそこも一緒に帰ってやはり優の魔法は役に立たず美也が死んでしまい、魔法は万能ではないんだと優が知ることになる後味の悪い終わり方も可能だったでしょうし、その方が作品にとって良い終わり方だったかもしれません。
少なくとも「美也ちゃんは生まれ変わったんだよね」なんて訳の分からない終わり方よりはマシじゃないかなぁ(笑)