シリーズセカンドシーズン 猫物語(白) 第懇話 『つばさタイガー其ノ参』

羽川は戦場ヶ原家から阿良々木家へと寝床を移すことに。そしてブラック羽川が登場した時彼女の前にその部屋の持ち主である暦に憑りついている怪異・忍野忍が現れて、というお話。
常連さんがほぼ全員登場しておりましたが肝心の阿良々木くんはまだ出番なし。もしかすると女性陣(忍野忍も女性とカウントして)だけでなんとかしてしまうのかもしれませんが、それはそれで面白くなりそう。
今回のラストシーンで忍を抱きかかえたブラック羽川が「出撃」するところなどは、この作品としては珍しくカタルシスを予感させてくれたものですが、…この作者なら肩透かしは常に考えておかないといけません(笑)
そもそもこのエピソードは「羽川翼とは何者であるのか」を描こうとしているように見えるのですが、忍の「表と裏を分離して考えることに意味はない」という台詞には羽川の本質を言い表そうとしてしていると考えられましたし、でもこの作者がそんなにストレートな物言いをする時には絶対裏がありそうで(笑)
どうも西尾維新という作家さんに対して私は疑り深くなっているようでございます。
ですのでこのエピソードに羽川の本質を描こうとしているようでもあり違うようでもあり、怪異同士の戦いを描く娯楽性の高い内容のようでもあり違うようでもあり。…それこそが西尾ワールドなのかもしれませんね。
ということで学習塾跡地も全焼。さて、虎の仕業か他の怪異の仕業なのか、それともただの偶然か。まだまだ先はございます。