翠星のガルガンディア 第8話『離別』

フェアロックが亡くなり要を失ったガルガンディアから離れて行く人々を見送るリジットのお話。
物語といたしましてはレドがリジットたちを説得してヒディアーズの巣へ船団ごと向かった方が、道中で細かいエピソードを積み重ねられるでしょうし、なにより登場人物たちの関わりを濃密に描けるのではと考えまして、この「離別」の意味するところはなんだろうと暫し思案。
別々の行動をとることを選択したわけですが、どちらが悪いというものではございません。
レドは自分の「任務」に忠実…、と申しますかヒディアーズ殲滅こそが彼の存在理由であり生きている意味そのものなのですから、そのために「前」へ向かおうとしているだけですし、ピニオンは自分の欲望に正直なだけ、フランジにつきましては想像の範疇でございますが「世界の真実」を知るためにピニオンの提案に乗った結果ではないかと。
残留組のリジットは船団、ひいては住民の安全を守ることこそ使命であり彼女の意志でもある。同時にフェアロックから託された願いの重さを知っているからこそ、危険の可能性は可能な限り排除しなければならないからレドたちに付いて行くわけにはいかない。
といったように双方が自分の信じるものに殉じて行動していた訳です。その結果が「離別」だったとして、ここで重要なのはそこに「選択の自由」があったということではないでしょうか。
そう、戦う事だけを義務付けられ弱者は淘汰される世界に住んでいたレドにとってありえないことが今回は描かれていたのではないかと!
そう考えますとこの「離別」は描いておかなければならないエピソードだったのでしょうし、いつかその意味をレドが知ることになるための伏線だったのでは?と考えてみましたが、…うむ、いつものように考え過ぎのような気がしてきました(笑)
といった具合でエイミーたち綺麗どころはしばらくお休みなのかもしれませんが、むさ苦しい男ばかりで物語が進むのは嫌だなぁ(笑)