さくら荘のペットな彼女 第23話『卒業式』

美咲が卒業式で答辞を述べたお話。
水明の校歌から始まって最後の「今日の日はさようなら」は反則だよなぁ(笑) 「卒業式」は感傷的になって仕方がございません。
さてその卒業式で生徒たちの心を揺さぶってさくら荘の存続に持ち込んだわけでして、生徒と学校が一堂に会して対立するこの辺の展開は(最近はあまり見かけなくなりましたが)学園ドラマの定番でございましょうか。
美咲の演説とさくら荘の残留メンバーの反応は感動的でございましたが、ここで重要なのは「その他」の生徒たちの反応の方でして、その点に関して言えば「ROBOTICS;NOTES」の時にも書きましたが「下ごしらえ不足」だったかなぁ。
本作はさくら荘のメンバーが中心でございますが、しかし彼らも学生であるのですからここまでに他の生徒たちとの交流を(あまり)描かれていたような記憶がございませんで、この場面での団結に盛り上がりに欠ける原因になったのかと。
学園祭で交流はあったじゃないか!と言えなくもないのですが、あの程度ではまだまだ弱いのでございまして、ここまでにさくら荘のメンバーと「ノーネーム」(笑)の方々との反発でも友情でも構わないから濃密な交流を数回描いて欲しかった。
それがあれば今回のさくら荘支持で動いた生徒の顔に血肉が通い、あの場面が最大に活きたのではないかと考える次第でございます。
まあでも丸く収まって終わってみれば「春の朝(あした)」じゃございませんが「すべて世は事も無し」という清々しさがございました。