ROBOTICS;NOTES #22(終)『ここからは、俺たちのゲームだ』

海翔とあき穂の愛が君島の野望を打ち砕いた、というお話。…愛といってもあき穂のそれは姉やロボットに対するものの方が強いのですが(笑)
一応綺麗にまとめられておりまして最終回としては満足させて頂きましたが、此処へ至る過程に色々と問題があったような気が致します。
前半ロボ部の活動が描かれておりましたが、あそこで他の同級生たちとの交流がほとんど描かれていなかったため終盤ハンガーに勢揃いした時の高揚感が得られず、ラストで彼らが帰ってきたロボ部を迎えた時も同様。
ストーリーで言えば君島が「したかった事」は描かれていたけれど「何故そうしたかったのか」は不明瞭なままだった事。
他にもフラウの母親はどうなったのかや300人委員会の不気味さが感じられなかった事など、多分丁寧に描く時間があれば語ることは可能な部分が端折られていた印象が強くて、そこがとても残念でございました。
まあ「尺」なんてあればあったで足りなくなるんでしょうし、限られて時間の中で最低限描いておかなければならないことは描いていたと思うのですが、最低限ではこちらの感情を揺さぶる処までは至らないのかもしれません。
「あらすじ」では分からない物語の面白さって、そういう部分に宿ると思うのでございます。
その意味におきましてこのアニメは「仕掛け」は沢山ございましたが、全ての仕掛けが活かし切れなかった作品だったとおっさんは認識することにいたしました。…詳しく知りたければ原作のゲームを遊んでくれ!ということかもしれませんね。