絶園のテンペスト 第七幕『ファースト・キス』

吉野と真広と愛花の過去話。と言いますか、愛花に対する印象をそれぞれの視点で描いたお話だったかな?
この時点でこういったエピソードを挿入してくるという事は、やはりこの作品は愛花を巡る「愛」の物語で、「はじまりの樹」も「絶園の樹」もそれを彩る存在でしかないのかもしれません。
真広の復讐後に思いを馳せる吉野。
復讐という目的を抱いた瞬間、それが達成されようと未遂に終わろうと、その人の人生は終わっていて、ある意味死んでしまっているんだなぁ、と。
しかしそれも「愛故に」とすれば、吉野よりも幸せなのかもしれません、…もっとも吉野が何を考えているのか分からない仕掛けになっているように感じておりまして、今後吉野の想いが明らかにされる時までは判断は保留。