銀河へキックオフ!! 第29話『チェンジ』

「未来カップ」決勝戦、相手は体力にものを言わせる根常(ねのとこ)ガッツ。走り回るサッカーに苦戦するプレデターは前半2点奪われてしまう。しかし後半、翔たちは自分たちで考えた作戦を実行して反撃するのだった、というお話。
子供たちだけで考えて、でも大人(勝ちゃん)はちゃんと促してといったことが描かれておりましたが、これは本作がずっと貫いていた事でございまして、全くぶれていない処が見事でございます。
キャラも増えましたが、成長はしていても性格は変えないといった基本中の基本は守られておりまして、ここもこのシリーズの強みでございましょうね。
さてそんな中、ちょっとした不満が。
今回体力で勝負するチームが相手でございまして、そのコーチが昭和の香りのするスパルタ親父(笑)だった事も相まって、まるで酷いチームのような描かれ方が気になってしまいました。
チームスポーツではチームごとに個性があってもいいと考えておりまして、翔たちのようにトータルフットボールを目指すのもいいでしょうし、ガッツのように走力で圧倒するチームがあってもいい。さらにカウンターサッカーを目指してもそれはそれでございますので誰からも非難されるものではないはずです。
さらにいえば小学生のサッカーでございますので、基本的体力の向上のために今は走れというのもアリのように思えたものですからガッツはそんなに悪いチームとは思えませんでしたが、物語を単純化したかったからなのかコーチのパーソナリティを鬼軍曹然と描いていたのが納得いきませんでした。
この作品では太った玲華ちゃんや下手くそだった翔くんもチームに参加できたように、誰でもサッカーを楽しもうといった精神で描かれておりましたので、…途中変な審判はおりましたが、あのコーチの描き方にも気を使って欲しかった。
負けた後、選手と一緒に泣いているワンカットでもあれば納得したんですけどねぇ。