中二病でも恋がしたい! EpisodeⅦ『追憶の…楽園喪失(パラダイス・ロスト)』

夏休み。十花に誘われて小鳥遊家の実家へ遊びに来た勇太たち「極東魔術昼寝結社の夏」同好会の面々は夏の海を満喫するが、六花だけは浮かない様子だった、というお話。
5話で感じた、そして両親の不在に対する解答が得られたわけですが、思いの外重い話で些か驚かされました。
こうやって六花の過去が明らかにされますと「不可視境界線」の意味も全く違う意味にとれまして、また六花の中二病自体が救いを求める魂の叫びだったんだなぁ、と。
もはやこれは中二病ではございませんね。
父親を亡くした六花が欲しかった安息の場所は誰からも与えて貰えなかった、だから自身で虚構の世界を作り上げ心のバランスを必死で取ろうとした。そしてきっかけとなった父親の死と、それを受け入れる事のできる場所、不可視境界線の向こう側を探していると。
でも永遠に孤独に耐えらる人間はおりません、まして高校生になったばかりの六花にはそれは辛く孤独な戦いだったのでございましょう。そんな時見つけたのがその世界を理解してくれそうな勇太だったようでございます。
そう考えるとここまでの六花の勇太に対する態度も違って見えまして、…もう一度最初から観返さないといけませんね(笑)
夜の水平線上に見えたのはイカ釣り船の灯でしょうが、あの時の六花にはまさしく不可視境界線に見えたのでしょうし、それは正しいのでございます。現実だけが正しいのではなく、時として心の眼に映ったものが正しい場合もあるのですから。…おっさんも中二病を発症し始めているようでございます(笑)
容赦なく突きつけられる「売地」の文字が悲しい。
この現実を乗り越えるためならば中二病でも何でも利用して頂きたいものでございます。次週は「邪王真眼」対「プリーステス」の壮絶な戦いから開幕しそうでございます。