Another 第7話『Sphere joint -変調-』

担任久保寺が教壇で自殺したことで、「いない者」を増やす手が「現象」を阻止できなことを3組の一同は悟らされ、恒一と鳴の「おまじない」の役割は終了。彼らは改めて「死者」を探る事になったが、というお話。
「あなたは死者じゃない」
ここ数回疑っていた「アクロイド殺し」説でございましたが、今週のラストで鳴によって全力で否定されてしまいました(笑) いやこれが正しいのかどうかはまだ分からないのですが、とりあえず視聴者が疑っているんだろうなぁと作者が考えて、中盤の此処で否定してみせたことが上手いなぁと感心。
回を追う毎に様々な事実が明らかになってはおりますが、核心まではまだ遠いようでございます。ここは本作の「奥の深さ」の証明でございましょうね。
今回のキモは喫茶店の常連客(生き残り)が語った「あの年の呪いは…。俺は悪くないんだ、みんなを助けたんだ、助けたんだよ俺が!だから伝えなきゃと思って残したんだ、あれを」という台詞でございましょうか。
不思議なのは本来「現象」を止めたのであれば彼は「ヒーロー」のはずなのに「俺は悪くないんだ」と語り怯えていた事でございまして、「止めた」ことで彼は「誰かに」「悪いこと」をしてしまったと考えているのでしょうか?
ここでまた新しい「謎」が生じてしまっておりまして、まさに「謎が謎を生む」といった状態でございます。「だから俺は…」以降の部分は「鍵」の存在を臭わせる台詞でございますので、この段階では気にしなくてもいいかもしれませんね。
それと恒一が電話をしていると入る「ノイズ」も気になりますし…。
何かが明らかになったように感じさせておりますが、実は謎は全然明らかになっていない。7話消化の段階でこれですから構成の見事さは大したものでございます。