夏目友人帳・参 第十二話『帰る場所』

第4話「幼き日々に」と裏返しの内容。4話では置き去りにした妖を夏目が訪ねるお話でございましたが、今回は妖の方が夏目を追いかけて来た、と。
どちらの妖も夏目の置かれた状況や、彼の哀しみを知っていたのだけれど、その対応は正反対になってしまっております。
その違いは何かといえば、桜の妖は夏目の哀しみど同じものを自分も抱えていて共感したのに対し、仮面の妖は自分も抱える哀しみを夏目に押し付けようと行動してしまったといった処でしょうか。
同じような境遇の妖であっても、出会った状況やほんのわずかな対応の違いでその後の道は大きく分かれてしまうという事を示唆していたように感じられました。
そして藤原夫妻と出会ったから今の夏目がいる、と。守る者や場所が出来て夏目は弱くなり、強くなった。そんなエピソードでございました。