うさぎドロップ 第6話『わたしの木』

りんが小学校へ入学し、大吉は記念樹を植えることを提案。記念樹の意味を知ったりんは、大吉に自分の本当の記念樹はあるの?と聞いた、というお話。
流れて行く日常は同じようでもあり、しかし同じ日は二度とない。感じようとすれば毎日が特別な記念日であることはすぐ分かる。でも人は何時しかそれを忘れてしまうので、忘れないで済むように目印を用意する、と。
その中で連綿と続く人の営みの新しい継ぎ手がこの世に生を受けた「生まれた日」というのは本当に特別な日でございまして、この記念樹という儀式は素晴らしいものですね。…私の住む田舎でも最近はこんな事しませんが(笑)
子供の順調な生育と長寿を願う親心から来ているのでしょうが、りんにはその意味は分からない。分からないのだけれど、大吉や大吉の母親の話を聞いて「特別なこと」であることは理解でき、自分にもそういうものがあったらいいなという無垢な願いが心を打ってまいります。
そして祖父から子へ、子から孫へ、そして孫からまたその子へ(りんと大吉は純粋な父子ではございませんが)と「木」を象徴として受け継がれていく様を描いていた今回のエピソードもしっりと胸に染み入って来るお話でございました。
と申しましてもりんとコウキの日常風景のように微笑ましい描写とのバランスが上手く、単純に「泣かせよう」という作りではないところがまた素晴らしい。良いアニメでございます。