へうげもの 第二十話『わびの大穴』

左介、丿貫(へちかん)に会うの巻。
先入観に囚われてはいけない、無駄をそぎ落とした処に数寄の本質があるといったなかなか示唆に富んだ内容でございました。
分かっていてもそれが出来ないところが凡人の悲しさでございまして、左介に素直に頭を下げる絵だけで彼が凡人でない証としするところが上手いなぁ。
そして壁の一画を切り落とし、そこから差し込む光で丿貫に一矢報いるところも。
後半は山上宗二のお話。
左介のような飄々とした生き方をしている人物が居る一方、宗二のようなストイックな生き方を選んでしまう人物も居るということですね。
どちらが正解というのではないでしょうが、自分の信じるものに固執してしまいますと世間を狭くしてしまうのは今の時代も同じですね。
…ただまあ凡人には確固たる信念も、それを貫き通す生き方もできないわけでございまして、う〜ん、おっさんも「オタク」として生きられなかった凡人でございますので、この辺の描写は羨ましかったりいたします(笑)