電波女と青春男 八章『ツィオルコフスキーの祈り』

女々さんの「青春ポイント」のお話。
いや、少し違うのですが。なんというか女々さんが四十路を迎えて、ず〜と引きずっていたものを解放しようとしたと申しましょうか、新たな青春を受け入れようとしたと申しましょうか。
お話といたしましては前回のお話と、これまでのお話の側面支援か補強するエピソードだったように見えるのでございますが、それだけではなく色々なものを内包したエピソードであり、…文字にするのが難しい(笑)
そうですか、女々さんも「宇宙人」と戦っていたのですか。やはり「宇宙人」は何かの「暗喩」であり、ロケットはその宇宙人と自分が向き合うための道具のような気がしてまいりました。
人は成長するにしたがって、それまでの経験や知識では対応できない「人」や「出来事」「制度」と出会う訳でございまして、それらを総称して「宇宙人」としても問題はないのかもしれません。
で、普通はそういったものと適当に対応しながら「大人」になって行くのですが、時々「適当」を良しとしない人もおりまして、悶々としてしまう、と。
本作ですとエリオがその筆頭でございますが、実は女々さんもそうでしたし、山本(あだ名)さんもそうであり、この作品を観ている多くの人もそうしたものを抱えながら自分を騙しているだけなんじゃないかと問うている…、のかもしれません(笑)
他にも「祈り」の正体ですとか、おばあちゃんの件も引っかかるものがございまして、軽いタッチで描いているけれど、問いかけているものはもの凄く深い…、ような気がいたします(笑)
まあエリオ可愛い!だけでも十分なんですけどね。