C #8『confidrnce(信用)』

アジア金融街の破たんが現実のものになりかかっている頃、公磨は江原の失われた未来を取り戻す方策を探していた、というお話。
装飾されていた部分が回を追うごとに剥がれ落ちて、壮一郎(現在)と公磨(未来)の対決だけが残ったようでございます。…まあ事はそう単純なものではないのですが。
と申しますのは、そもそも彼らが戦う必要があるのかという問題がございまして、金融街といった正体不明の存在がそれを強いているのですから、二人が戦った先にあるものが本当の「敵」…、敵っていう言い方は変なのですが語彙が足りなくて(笑)
金融街が人の未来を奪う場所だと仮定いたしますと、早晩全ての金融街が破たんして人類すべてが消え去ってしまうでしょうが、宿主を失った「寄生虫」は自身も死んでしまうのですからそれが目的だとも思えませんし。
では金融街を支配している者(者なのかなぁ)の目的は何でしょう?といったところも興味深いですし、なかなかうまい作りになっているかと存じます。
釈迦の手のひらで踊らされる孫悟空とでも申しましょうか、二人の対決自体が喜劇でしかない可能性を感じさせつつ以下次回でございます。