シュタインズ・ゲート #10『相生のホメオスタシス-Chaos Theory Homeostasis-』

るかの性別が変わっていた事に気付いたり、「お前を見ているぞ」といった匿名のメールを受け取ったり、街を去った鈴羽をDメールを使って引き戻したり、そして鈴羽の父親の名前がバレル「タイタ―」であることが判明したお話。
今回面白く感じた事は、過去は改変されていても人間関係に劇的な変化はないという処でございまして、…まあこの先もこの設定のままとは限らないのでしょうが、ここが本作がアイデアだけで勝負しているわけではない事を証明している部分でしょうね。
事象や歴史が変わったとしても、人と人の結びつき…、魂の結びつきは不変という壮大な(笑)テーマを内包しているようでございます。
イデアは大事でございますし、ましてそれが本作のように作品の根幹にかかわるものでしたら余計大切なのではございますが、しかし作品を成功させようとするならばキャラクターの設定と、そのキャラクターたちが演じる「物語」も同じように大切でしょう。
イデアだけを追いかける物語は、読者や視聴者がアイデアに興味を失った途端色褪せてしまいますが、そのアイデアを支える「もの」が物語にある作品の場合は、作品への興味を持続させられると信じております。と言った訳で、今回のこの部分は個人的に大変重要な箇所でございました、と。
鈴羽がクリスを極端に敵視している理由ですとか、「タイタ―」の正体、それにラボにやって来なくなった萌郁の動静など、まだまだ「底」が見えてまいりません。