もしドラ 前半戦

原作はベストセラーでございますし、なによりシリーズ構成が藤咲淳一さんで監督が浜名孝行さんという「エリン」のコンビでございましたので期待は大きかったのですが…。
アニメとしての良さと、原作の良さ(未読ですので本当に「良かった」処があったのかは分からないのですが)をお互いに殺してしまっているような不思議な作品かと。
いまひとつな野球部をマネージャーの視点で強くするといった、普通の青春高校野球ものとして作られておりましたらそう悪い出来とは思えないのですが、それですとドラッカーの「マネジメント」を利用するというこの作品の売りが活かせませんし、「ドラッカー」というこの作品だけの視点を優先させますと、原作小説であれば文字から得られた情報を各人が自分に合った時間で咀嚼するという行為が、アニメでは不十分という結果になっていたように思えました。
高校野球のパートと、「マネジメント」のパートが完全に分離していたらそれほど違和感はなかったのでしょうが、それだと単なる「How toもの」でございますしねぇ。
スタッフのご苦労は各所で見受けられたのですが、必ずしも成功していたとは思えませんで、実に微妙。ただ上で書いた通り「高校野球もの」として視聴しておりますとそれなりに楽しいので後半戦も視聴させていただきますが、本来の楽しみ方じゃございませんねぇ(笑)