創聖のアクエリオン 第16話『黒い鏡』

既に11話が欠番となり、先週の15話は地震による停電で視聴できませんでした。2話も視聴できなかったエピソードが出来た事で視聴意欲が著しく減退いたしましたし、「観る事の出来なかったエピソードに、作品の根幹にかかわる重要な要素が提示されていたのでは?」と思い、感想を書くのも「ナンダカナー」と考えておりました。
こうしたエピソードが連続した作品ですと一回でも抜けてしまいますとお話の筋が分からなくなってしまうものなのですが、今回のエピソードを視聴しておりましたら内容に劇的な変化も見られず(笑)、本作の通常営業っぷりに笑ってしまいました。
ということで本編。
本作に登場しているキャラで唯一正体が分からないでおります「リーナ」をクローズアップしたエピソード。…なのですが、結局彼女の正体はやはりあまりよく分からないままでございました。
私同様「リーナ」の正体が分からないでいるエレメントたちが、「分からない」ことから生じる恐怖を彼女に感じてしまい、それが敵に投影されて窮地に陥る、と。しかし「分からなくてもリーナはリーナ」というアポロの単純で純粋な想いが彼らを窮地から救いだす力になったという、実に熱いお話でございました。
人が人を完全に理解する事など土台無理なお話でございまして、でも信じる事は出来る。お互いがお互いを信じあえばそれで十分といった事を内包したエピソードでございました。
で、リーナの事でございますが、設定に凝っていたとしても、制作者だけがそれを理解してお話を作って下さればそれを全部本編で描いて見せる必要はございません。
設定とは作品を見せるための内部情報であって、それを開示するために用意されたものではないからでございます。ただし、設定があればキャラに厚みができますから丁寧かつ詳細に準備していただけますと、視聴している方も楽しめるのではないかと考えております。
うん、だからニーナが吸血鬼であろうとなかろうと問題はありません。