フラクタル EPISODE 09『追いつめられて』

地下施設からなんとか生還したクレインとフリュネはグラニッツのメンバーと合流する。フリュネとネッサの秘密……そして「鍵」の秘密をを知るクレイン。フリュネもネッサも自分にとって大切な人だとクレインは二人を守る決意を固める。そんな中ロスミレ派の村が僧院により次々に攻撃されグラニッツの村も襲撃されてしまう。ロスミレ派はこれを機に僧院に総攻撃をかける事に。スンダはフリュネとネッサを守るようにとクレインに言うが……。(公式サイト「各話あらすじ」より)

一つ一つの場面はとても良く出来ている印象でございました。
死を覚悟しながらも「自由に生きる意味」を賭けて戦いに赴こうとしているスンダ、お前にしか出来ない事をしろと言うスンダ、帰って来れない事を覚悟しながらも笑顔でスンダたちを見送る村人たち、そんな彼らと記念写真を撮る場面。
一緒に居ようと笑顔でテーブルを囲むクレインとフリュネとネッサ。それでも自分が行かなければならないと別れを告げづに出て行くフリュネに、それなら迎えに行こうと駆け出すクレインにネッサ…。
さあ、これで後は最終盤を迎えるための準備は整ったというのが今回描かれたことでございまして、そのために必要なことが不足なく描かれておりました。
「パーツ」としては十分だったのですが、問題なのはそのパーツをつなぐものがスッポリと抜け落ちていた事でございます。
スンダが語る内容に「重さ」を持たせるためのエピソードが足りていない、エンリがクレインに告白する(?)助走が描かれていない、ロスミレに対する人々の裏切り(?)の哀れさが「深く」ない…。
キャラを記号としか見ていないからキャラが「生きていない」ようにしか見えませんし、エピソードを大事にしないから物語が大雑把に見えてしまう。…う〜んネガティヴな感想ですね(笑)
監督にはもっと落ち着いた、そしてこんなに殺伐としていない世界を舞台の作品を作っていただきたいなぁ、と思いました(笑)