放浪息子 #3『ロミオとジュリエット〜Juliet and Romeo〜』

文化祭に「倒錯劇」を上演することになった1年3組。二鳥はオリジナルの、さおりは「ロミオとジュリエット」を下敷きにした脚本を書き上げるが、担任から「ふたつの良い処を」という提案により共同で脚本を書くことに。その頃よしのは自分の体の成長に戸惑っていた、というお話。
二鳥くんが夢想したように「男に子になりたい女の子と、女の子になりたい男の子」だけの世界であれば万事丸く収まるのでしょうが、そうした望みを持った子供はごく少数派であるところに彼らの不幸はある訳でございます。
表面上は穏やかな日々なのですが、その内側のマグマは次第に圧力が高まっているように見えました。よしのも外見的変化が押し寄せてまいりまして、夢想しているだけではいられない状況が迫ってまいりました。
そこで彼らがこれから現実とどのような折り合いを付けて行くのか、それとも現実を拒否して生きて行くのかが焦点なのですが、二鳥くんをはじめ登場人物の多くは、こちらが考えている以上に「しなやかに」現実と向き合いそうな予感もいたしますし、…どうなるんでしょうね(笑)
焦らないで今後の彼らの生き様を眺めていたいと思います。