バクマン。 第19話『2人と1人』

夏休みが終わるまでにネームを仕上げるという約束を守れなかった秋人に最高はコンビ解消を宣言した。最高はひとりで服部のところへ打ち合わせに行き事情を説明する。だが二人が同じジャンルの作品を作ろうとしていることを知った服部は、一計を案じるのだった、というお話。
若者には夢や情熱は溢れていても、大局と申しますか、立ち止まって状況を分析するといった「冷静さ」に欠けるきらいがございまして、まあだからこその「若さ」なのでございますが。
そうした時に「大人」に意味がございまして、今回の服部の立ち位置などはまさにそれでございましょう。もっとも服部の場合、打算というものもあったとは思うのですが、それ以上に若い才能をダメにしたくないといった気持ちの方が前面に出ておりましたが。…若干恰好よく描かれ過ぎてはおりましたでしょうか(笑)
最高がネームに苦労して、秋人の凄さを実感する描写が中心でございましたが、逆に秋人が最高の「絵」の凄さを感じるエピソードも描かれていればもっと良かったでしょうね。まあ時間的に無理だったのかもしれませんが。
お互いがお互いを必要としていることを実感し、二人の結びつきが固くなったというお話でございましたが、コンパクトに語ったところが見事でございました。…創作の才能がない私ならこの件で数話引っ張りますね(笑)
ただ、感情のもつれからの「別居」ではなく、創作活動のためだから、そして若すぎる二人だからこれ以上の仲違いは必要と見えませんでしたので、丁度いい「波風」でございました。・・・青春でございますなぁ。